Niigata Interview Magazine LIFE-mag. 別冊【佐渡相田ライスファーミング】編集者のあとがき

・本誌に掲載した「編集者のあとがき」です。写真は本誌未使用のもの。

20140910_3533.JPGいざ、佐渡へ
20140828_3052.JPG相田家の田んぼにある祠が奥に























本誌はモノ刷製作所北書店英進堂ツルハシブックスいわむろやで販売しています。またLIFE-mag.WEB通販からも購入できます。

20140830_3210.JPG相田さんの眼差し。移動の車中にて
20140828_3047.JPG田んぼのバッタ












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取材・撮影で相田家に滞在。食事などお世話になりました。
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どれも美味しかったです〜!

〈制作の経緯〉

 はじめまして。今回、この冊子の編集を担当させていただきました『LIFE-mag.』編集発行人の小林弘樹です。相田忠明さんから今年の6月に依頼をいただき、計画を進めてきました。
 まず相田さんの話をお聞きし、基本的な構成を私の方から提案。その後、相田家に4日間、また後日2日間滞在させていただき、打合せ、取材、撮影を行いました。それを持ち帰って作り込みを行い、また校正、打合せというキャッチボールを何度も繰り返しました。使用した写真に関しては相田家のご家族、関係者の方々にも協力を仰いで揃えることができました。編集を『LIFE-mag.』とさせていただきましたが、ほとんど相田さんとの合作といえると思います。相田さんはじめ協力いただきました皆様にあらためて感謝申しあげます。ありがとうございました。

〈相田さんとの出会い〉

 相田さんとの出会いは2011年の春に遡ります。私の編集する『LIFE-mag.』で佐渡特集を組んだときでした。私は両津の漁船修理工場の一室に居候させてもらいながら取材をはじめました。佐渡に何の人脈もなかった私はとにかく様々な人をたどっていきました。その中で、尾畑酒造の尾畑留美子専務を訪ね、「うちの酒米をお願いしている相田さんっているんだけど…」と紹介いただいたのがきっかけでした。
 初めて訪ね、こちらの経緯を伝えると、すぐに熱を帯びた言葉で農業に対する思いを語っていただきました。農業も大規模化や6次産業化へといった流れがあるなか、大規模化せず、お米の価値を単価を上げていく。空いた時間は地域での活動や家族との時間に充てる。そんな時間が持てるのも農業という仕事だからと語っていただきました。

〈日本の原風景〉

 そして伝統芸能である鬼太鼓の活動に積極的に参加できるのも農業という仕事の良さでもあると。先祖代々耕してきた田畑を守り、土地の神様に感謝する神事や芸能を行い、家族や地域コミュニティを守ってきた、日本の農村社会の原風景をここにみたように思いました。

〈相田さんの人物像〉

 また相田さんは〈武将〉のような人だと思います。相田さんの語る言葉には、大局を肌で感じ取り、先を見通す力とスケールの大きさがあります。また鬼太鼓やビーチバレーなどの活動をはじめ、面倒見の良い兄貴肌なところ、そこで得た人徳もあります。新穂にはいつくかの城跡がありますが、「相田さんはいまの時代に生きる〈武将〉のようだな」、何度もお会いして様々な話を聞かせてもらううちにそう思うようになりました。

〈農業への関心を〉

 話題を広げれば、この50年で日本国内の米の消費量は約半分に、農家戸数は半分以下になり、その従事者の高齢化も著しいです。相田家の米作りを通して持っていただいた関心が、日本の農業への関心、またそれぞれの暮らす地域への関心へも寄せられることを願っています。

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